中浦の宝とは
文化遺産活用推進コンセプト
中浦地区の文化遺産を後世に伝える。
2つの偉大な文化遺産と心温まるおもてなしのまち
日本の西端、西海市中浦地区は二百数十世帯の小さな集落ですが2つの偉大な文化遺産があります。
大小35の洞窟群から成る「七釜鍾乳洞」と天正遣欧使節団の1人である「中浦ジュリアン」の出生地です。
七釜鍾乳洞は昭和11年に国の天然記念物に指定された学術的にも貴重な鍾乳洞ですが、生活圏に近い場所にあるために地域行事が開催されるなど地域住民の生活にも結びついています。
また近年には、観光入洞できる「清水洞」よりも測線延長が長い「龍王洞」(2082m)の調査も進められています。
中浦ジュリアンは1582年、伊東マンショ、千々石ミゲル、原マルティノの4名の少年使節団の一員としてローマ教皇に会うために長崎を出発し、三年の厳しい航海を経て1585年に教皇グレゴリウス13世に謁見しました。帰国後は布教活動を行っていましたが、時代がキリシタン弾圧の時代へと様変わりする中で捉えられ穴吊りの刑にて殉教されました。この中浦ジュリアンが生まれ、育った地が中浦です。中浦ジュリアンは最後まで信仰を捨てませんでした。そして「私がローマに行った中浦ジュリアン神父である」という言葉とともに地域の誇りであり宝物になりました。
中浦地区ではこれらの文化遺産を守り、後世に伝えていくために
地域住民による文化遺産調査や発表会開催など
色々な活動を行っています。
七釜鍾乳洞
国指定文化財
自然が築いた、別世界は
今日まで守り伝えられてきた
中浦地区の貴重な財産。
七釜鍾乳洞は、古第三紀(約3000万年前)の比較的浅い石灰藻球(石灰質を多量に含んだ藻類などの化石)を含み堆積した石灰質砂岩が、水に侵食されること(侵食速度は1000年に8cm程度と見積もられている)により形成されています。日本にある数多くの鍾乳洞は、2億5000万年の古生代後期の石灰岩層に形成されたものが多い中、七釜鍾乳洞は、新しい年代に出来たものとして希少価値が高いとされています。一般の方が見学出来る天然記念物保護洞の清水洞をはじめ、その他に多くの横穴や竪穴等の洞穴が現在では35ヶ所発見されています。
清水洞
□昭和3年8月 発見
□昭和4年7月 史蹟名勝指定(長崎県知事)
□昭和11年12月16日 国指定天然記念物
大石柱
大石柱
親子地蔵
親子地蔵
空滝
空滝
空滝
空滝
絞り幕・鍾乳管
絞り幕・鍾乳管
洞穴サンゴ
洞穴サンゴ
洞穴サンゴ
洞穴サンゴ
龍王洞
龍王洞
龍王洞
龍王洞
龍王洞
龍王洞
鍾乳洞の概要|Outline
洞穴縦延長・・・・・1,600m以上
観光洞の長さ・・・・・約320m(トンネル含む)
洞穴内の天井・・・・・最高25m(通天閣)
洞乳石の種類・・・・・18種
洞穴内の生物・・・・・47種以上(クボタノコギリヤスデ)
観光洞の温度・・・・・14度~16度内外(年中)
洞乳内の植物・・・・・ナナツガママンネングサ
七釜鍾乳洞
0959-33-2303
9:00~18:00(冬場17:00まで)  12月29日~31日
大人510円、中学生300円、小学生200円、幼児100円
龍王洞調査
七釜鍾乳洞調査レポート
平成27年10月に中浦地区の小中学生を含む住民30名で七釜鍾乳洞群最長の龍王洞の入洞調査を行った。案内は福岡大学理学部の石原与四郎博士と佐々木華大学院生による化石の森にて入洞前ガイダンスを行う。全員ヘルメットとキャップライト装着。洞口まで移動する際、七釜砂岩、石灰藻球化石の観察。洞窟の入口は雑木林の斜面にあり、ロープを伝って入洞を開始。洞口からすぐ石筍や鍾乳石が見られる。途中ロッククライミングしながら奥へと進む。さらに手つかずのまさに地底!という風景
調査発表会!!
|調査レポート|
平成28年2月28日の中浦ジュリアン祭で文化遺産調査発表会をおこないました。
200名ほどの聴衆の中、小中学生が立派に報告しました。また、会場には鍾乳洞関連の写真の展示もおこないました。
中浦ジュリアン
最初にローマを見た日本人
『私がローマにいったジュリアン神父である』

天正遣欧使節団の一人として渡欧。
各地で大歓迎を受け、
帰国後も生涯を信仰に捧げた。
ジュリアンの故郷、中浦
西海市中浦、俗名で「館(たち)」と呼ばれている地。ここは天正10年(1582)、長崎を出帆し、ポルトガル、スペイン、イタリアなどを歴訪、ローマ教皇に謁見の上、大友、有馬、大村の三大名の親書を奉呈して天正18年(1590)に日本に帰着した天正遣欧使節団の一人中浦ジュリアンの出生地である。(中浦ジュリアン記念公園像)
天正遣欧使節団
ドイツ・アウグスブルグの新聞
ミラノを出発したときの新聞記事。左上が中浦ジュリアン。
わずか12、3歳の少年たち(伊東マンショ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルチノ)は、約8年半にわたる長い旅を遂げた。そのとき使節団があたえた好感は、のちにそれらの国々で発刊された幾多の著書で明らかであり、ヨーロッパ諸国に日本を知らせるのに大きな役割を果たした。さらに帰国するとき持ち帰ったヨーロッパ文化(西洋画、西洋音楽、特に金属活字印刷術)によって、近世初期の日本にルネサンスの息吹を伝えた。
神学に励んだ、ジュリアン神父
ジュリアンは1591年、他の三人とともに聚楽第で豊臣秀吉に謁見し、帰国報告をしたあと天草でイエズス会に入会した。後に再びマカオの神学校で学んで、神父となる。
殉教者として生きた壮絶な最後
4人のうちジュリアンが最も長生きし、各地の信者の指導にあたったが、寛永9年(1632)小倉で捕えられ、翌年10月21日に長崎で穴吊りの刑により壮烈な殉教を遂げた。中浦ジュリアン神父、65歳の時であった。ここ生誕の地には、彼の輝かしい功績と精神性を表わす美しい記念碑が建てられている。また、記念公園には、海の向こうのローマを指さす若き日のジュリアンの像が建てられている。
島原キリシタン調査
島原カトリック調査レポート
中浦ジュリアンの足跡を辿る。
平成27年12月に中浦地区住民約30名で島原半島キリシタン調査を行った。禁教時代におけるキリシタンと中浦ジュリアンの足跡をたどることができた。

①島原カトリック教会

②日野江城跡 ・ セミナリオ跡

③原城跡

④有馬キリシタン遺産記念館

⑤千々石ミゲル銅像
中浦観光情報
中浦案内情報
中浦ジュリアン像
西海市中浦にジュリアンの生誕の地を記念して建立されたジュリアン像。指す指の方向には苦労して渡ったローマがあります。また、中浦ジュリアンの生涯を解説する資料館が併設されています。
中浦ジュリアン記念公園・資料館
(中浦ジュリアン出生の地)
中浦ジュリアン顕彰牌
中浦ジュリアン記念公園そばにある顕彰牌。毎年2月には地元の「ジュリアン祭」に合わせて参詣します。
長尾城跡
16世紀初頭に平家の落武者といわれる長岡玄藩頭が壱岐から太田和に上陸し、その後石宗地区に長尾城を築いたといわれています。長尾城は急峻な地形を巧みに利用した天然の要塞であり、西彼杵半島に残る中世城郭のひとつです。本丸跡から望む景色は絶景であり、遠くに平戸や五島列島を望むこともできます。
伊佐ノ浦公園
中浦を流れる伊佐ノ浦川上流のダム湖畔に整備された様々な体験が楽しめる公園です。サイクリングやキャンプもできるほかコテージ、バンガローでの宿泊も可能です。また最高の景色のなかで食事ができるレイクサイドレストランも併設されています。
■お問合せ/0959-32-9087
エコヴィレッジさいかい元気村
自然との調和を大切にした持続可能な『農的暮らし』が体験できます。約2町歩の遊休ミカン園を利用して農作物の苗植え・収穫やしいたけの駒打ち体験などのメニューが豊富に用意されています。中でも人気なのが立派な大釜で焼くピザ焼き体験です。
■お問合せ/080-6423-7029(要予約)
西海里山倶楽部
七釜鍾乳洞に隣接する里山の保全を図りながらの体験交流拠点です。竹桶の豆腐作り、学童に対する山の木を使った鉛筆作り体験などのほかに春には菜の花祭り、秋にはコスモス祭りを開催しています。祭りの宝探しゲームやビンゴゲームは特に大人気です。
■お問合せ/0959-33-2850(要予約)
みかん狩り
中浦地区はみかんを始め柑橘類の生産が盛んです。自然の中で収穫したばかりのみかんは最高に美味しいですよ。
■お問合せ
増山農園/0959-33-2145(要予約)
山下果樹園/0959-33-2464(要予約)
魚釣り
中浦の自然は山ばかりではありません。五島灘に面する海岸や船からは色々な魚が釣れます。なかでもアラカブ(カサゴ)は簡単に釣れて、さらに美味!釣り体験やフィッシングボートのレンタルもあります。
■お問合せ
自然の国/0959-33-2199(要予約)
民泊
農家の体験をしたあとには農家民泊はいかがでしょうか。暖かい食事とおもてなしを準備してお待ちしています。
■お問合せ
農家民泊「すーさんち」/0959-33-2126(要予約)
ジュリアンの里/0959-33-2145(要予約)
中浦の祭、イベント

七釜鍾乳洞櫻祭り
三月下旬 里山に咲く桜と5000㎡菜の花畑。
出店やゲームなどのイベントもたくさん行われます。

神待祭|11月23日
宗像神社での奉納相撲

七釜鍾乳洞コスモス祭り
七釜鍾乳洞界隈に一面のコスモス畑があらわれます。
山海の恵み
中浦の名物いろいろ
中浦の名産品
岩崎みかん・原口みかん
西海の豊かな大地のもとに育った甘い味わい。
中浦のかんころもち
干したサツマイモを「かんころ」と呼び、それを餅と一緒につきあげた素朴で昔懐かしい風合いです。
中浦の希少生物
カブトガニ
カブトガニはカブトガニ科に属する節足動物である。学名は Tachypleus tridentatus。お椀のような体にとげのような尻尾を持っています。中浦の地先海岸(七釜湾)に生息しています。
ハマボウ
アオイ科の落葉低木。
西日本から韓国済州島、奄美大島まで分布し、内湾海岸に自生する塩生植物です。夏に黄色の花を咲かせます。伊佐ノ浦川河口に多く群生しています。
交通アクセス
中浦エリアMAP
1大島大橋
2西海里山倶楽部
3七釜鍾乳洞
4中浦ジュリアン出生の地
5宗像神社
6太田和神社
7浄音寺
8長尾城跡
9さいかい元気村
10道の駅さいかいみかんドーム
11伊佐ノ浦公園
12伊佐ノ浦体験交流センター
13西福寺
14焼火神社
西海市までの主な公共交通機関
問い合わせ
CONTACT

中浦地区文化遺産
活用地域活性化実行委員会
Saikai City Nakaura Area
長崎県西海市西海町中浦
観光に関するお問い合わせ
西海市観光協会
長崎県西海市西海町木場496-1
みかんドーム内
TEL・FAX:0959-37-4933
E-mail:mikan148@fsinet.or.jp
西海橋インフォメーションセンター
長崎県佐世保市針尾東町2678
TEL:0956-58-5050
FAX:0956-27-3070
大島・崎戸案内所
長崎県西海市大島町1367-19
TEL:0959-34-2208
FAX:0959-34-2237